本文へスキップ


     

   航空 宇宙 つくば宇宙センター             Air & Space / Voyages to the space 

   日本の宇宙開発  <JAXA 筑波宇宙センター見学記>

1.概要

 ここは、人工衛星やロケットなど将来の宇宙機の研究開発や試験、そして打ち上げた人工衛星を追跡管制するわが国のネットワークの拠点です。さらに国際宇宙ステーション計画での日本の実験棟「きぼう」の開発や試験、宇宙飛行士の養成などを行っています。
 ちなみに、相模原キャンパスのほうは個体燃料ロケットと科学衛星、惑星探査機の研究などの分野を担っています。


2.HUロケットと衛星

 HUロケットは、全長49.9m 直径4m 総重量264ton の堂々たるものです。
国際級サイズで、2ton超の重量級衛星を打ち上げるためのロケットです。

    JAXA筑波宇宙センター
 
 左からNT,NU,HTと進み、オレンジ色のH-U,H-UA,H-UBです。最も右端の小ぶりなロケットは最新のイプシロンです。
 Nロケット_H2ロケット H2ロケット

 1975年9月、3段からなるN-I ロケット1号機打ち上げ。第1と第3段はアメリカのデルタロケット、真ん中の第2段だけは国産の液体ロケットでした。N-Iロケット1号機は技術試験衛星I型ETS-I「きく」を打ち上げ。1976年には2号機により電離層観測衛星ISS「うめ」が、1977年には技術試験衛星II型ETS-II「きく2号」を打ち上げました。
きく2号は軌道投入後に静止衛星となり、日本は世界で3番目の静止衛星打ち上げ国となりました。

 1981年2月、パワーアップされたN-II ロケットが、技術試験衛星「きく3号」を運びました。
 N-IIもアメリカのデルタロケットベースでしたが「純国産のロケットによる打ち上げを」という気運が盛り上がって来たのもこの頃でした。そして全段自主技術による純国産ロケットの開発がスタートしました。


 1986年8月、H-I ロケット試験機1号による実験衛星や小衛星の同時打ち上げに成功。日本の自主開発ロケットが世界に並んだ瞬間でした。
 翌年には「きく5号」をH-Iロケット3号が打ち上げ。この他にH-Iは通信衛星CS-3「さくら3号」、気象衛星GMS-4「ひまわり4号」、地球資源衛星JERS-1「ふよう1号」などを次々に打ち上げました。

 その後の多くの衛星については左の年表をご覧ください。

 
エンジン
 一段目用LE-7、二段目用LE-5 液体酸素・液体水素エンジン。

H2ロケットエンジン1 H2ロケットエンジン2 H2ロケットエンジン3



衛星,探査機
 かぐや:2.1m四角 X 高さ 4.8m、重量は3トンの堂々たるものです。
 かぐや1 かぐや2
 様々な成果をあげて、2009年に運用を終えました。月のマッピングや観測のみならず、月周回軌道への投入および起動変換技術、月周回軌道上での姿勢・軌道制御技術を実証しました。

 以下はそれぞれ「きく7号」「だいち」です。「 きく 」は 技術・試験衛星です。 「だいち」 は、 温暖化、気候変動、災害等々多くの調査能力があり、大活躍をして います。
きく7号 だいち初代
 

「だいち」から「だいち2号」へ
 後継機
「だいち2号-ALOS-2」は、2014年5月に打ち上げられる計画です。これに搭載されるのは、高性能化させたLバンド合成開口レーダ(SAR)で、光学センサと違い、昼夜・天候の影響を受けずに観測できることが特長です。アマゾン地域は年間50%は雲に覆われますが、このレーダーなら100%でかつ昼夜OKです。
 更に高解像度…詳しく、広角…広く、かつ 3倍の迅速性と大幅改良されました。
  


「こうのとり」は最大級で、最もパワーのあるHU-Bで打ち上げられます。
こうのとり 全長 9.8m
直径 4.4m
重量 10.5 ton (補給品除)
補給能力 最大約 6 ton

 食糧や衣類、各種実験装置などの補給物資を地上約400km上空にあるISSに送り届け、補給が済むと用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃やします。
 一連の補給作業には、ISSとのランデブーやドッキングも行われるため、優れた安全性が要求されますが、日本は技術試験衛星VII型(おりひめ・ひこぼし)で培ったランデブー技術を基に、これまで好結果を得ています。

「きぼう」は JAXAが開発した我が国の実験棟で国際宇宙ステーション (ISS)の宇宙実験棟の中では 最大です。(英語では JEM:Japanese Experiment Module)
  実験棟きぼう




2. 「かぐや」撮影の月面画像です 

 




                           以上 2014年2月時点 


  アップボタン


  戻りボタン航空宇宙目次ページヘ戻る

                                 ホームボタン

バナースペース

西暦 ロケット 衛星



1994
〜1999



H-II
性能確認ペイロード
「みょうじょう」
試験衛星
「きく6号」
「ひまわり5号」
技術衛星
「みどり」
アマチュア衛星号
「ふじ3号」
熱帯降雨観測衛星
「TRMM」
試験衛星型
「きく7号」
通信放送衛星
「かけはし」
西暦 ロケット 衛星
2005 H-IIA-7 「ひまわり6号」
2005 M-V-6 X線天文衛星
「すざく」
2006 H-IIA-8 技術衛星「だいち」科学衛星
「れいめい」
2006 H-IIA-9 「ひまわり7号」
2006 M-V-8 赤外線天文衛星
「あかり」
2006 M-V-7 太陽観測衛星
「ひので」
2007 H-IIA-11 技術試験衛星
「きく8号」
2007 H-IIA-13 月周回衛星
「かぐや」
2008 H-IIA-14 超高速インターネット衛星
「きずな」
2009 H-IIA-15 温室効果ガス観測衛星
「いぶき」
2009 H-IIB試験 「こうのとり」1号機
2010 H-IIA-17 金星探査機
「あかつき」
ソーラー電力
「IKAROS」
2010 H-IIA-18 準天頂衛星初号機「みちびき」
2011 H-IIB-2 「こうのとり」2号機
2012 H-IIA-21 水循環観測衛星
「しずく」
2012 H-IIB-3 「こうのとり」3号機
2013 H-IIB-4 「こうのとり」4号機
2013 イプシロン 惑星分光観測衛星「ひさき」
 2014 H-IIA-23  二周波降水レーダ「GPM/DPR」

今後の注目
・運用を終えた
「あかり」の調査結果
 将来の「SPICA」 への期待
「しずく」の 第3世代 高性能 AMSR2 セ ンサーによる成果
・「だいち2」 (本文) 
・「ERG」地球,惑星を取りまく放射線帯の の研究
「ひさき」
・「はやぶさ 2」
降水観測レーダー「GPM/DPR」の成果 

inserted by FC2 system