M45 プレアデス星団 すばる 昴 Astrophoto gallery/M45 Pleiades/Subaru
星年齢は若く、6千万〜1億歳と言われます。また大質量星が多く、核融合反応が活発で超高温で青白く輝いています。周囲の星間ガス IC349 は星々の光を反射して青く美しく輝き幻想的です。
我が国では、この「すばる」のように古くから和名で広く知られた天体は珍しいので、このペイジではその由来などをまとめました。
統ばる（すばる）、統まる（すまる）等の言葉は「統一されている」「一つに集まっている」の意味を持っています。 現代でもごくまれにですが 統べる／総べる（すべる）という言い方を耳にします。「すべからく」もここから来ているのでしょうかネ？
まが玉などを集め穴を明けて糸を通し首飾りのようにしたものを万葉集で御須売流玉（みすまるのたま）と呼んでいるそうです。一方三省堂大辞林では御統（みすまる）のすまるはすばるの転じたもので、ものが集まり一つになるの意。とあります。つまり美しい星々がみすまるの玉のように一つになっているので「すばる」の名がついた。と言うことです。
一方中国では古来この星々を「昴（ぼう）」と呼び、この星々を含むある領域を「昴宿（ぼうしゅく）」と呼んでいました。そこで、昴の文字を「すばる」に充てたと言われています。
日本列島付近の気象のせいか、我が国の古文書に星の記述は少ないそうです。しかし清少納言の「枕草子」の一節はご存じの方が多いでしょう。
星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。とあります。ゆふづつは宵の明星、よばひ星は流れ星です。蛇足になりますが意味は、星はすばる、ひこ星、宵の明星がよい。流れ星も少し趣がある。尾を引かなければよりよいのだけれど…と言うことですが、すばるが最初に出てくるのは、最も美しく感じたからでしょうか。
一方 プレアデス星団の名はギリシア神話に由来するのは衆知で、巨人アトラスとニンフのプレイオネの間に産まれた7人の姉妹は「プレアデス７人姉妹」と呼ばれ、この美しい星々を７人姉妹に例えたことから「プレアデス星団」の名がついたと言うことです。
アトラスとプレイオネは下の名称図の左上に並び輝き、他の７つの星がプレアデス姉妹達です。
この絵画はエリュー・ヴェッダーという画家による7人姉妹「プレアデス」 です。
（1885年作 メトロポリタン美術館所蔵）
以下はメローペ付近の1100mmfL画像と、105mmfLのデジカメの画像です。
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青白く輝く星間ガスは星々とは無関係の存在だそうですが、青白い星々と筋状のガスとのコンビは絶妙の組み合わせです。
M16イーグル星雲 - ばら星雲
M45 プレアデス星団
距離 400光年
おうし座
星達の名称と光度等級
| 名称 | 綴り | 等級 |
|---|---|---|
| アルキオーネ | Alcyone | 2.9 |
| アトラス | Atlas | 3.6 |
| ェレクトラ | Electra | 3.7 |
| マイア | Maia | 3.9 |
| メローペ | Merope | 4.2 |
| タイゲタ | Taygeta | 4.3 |
| プレイオネ | Pleione | 5.1 |
| ケラエノ | Celaeno | 5.4 |
| アステローペ | Asterope | 5.6 |
各地でのプレアデスの「呼び名」
ウィキペディアより
スマル （北九州・四国・中国地方）
ムツラゴサマ、ムツボシ・ムツレンジュ（群馬）
ムツガミサマ・ムツナリサマ・ムツリガイ（静岡）
ナナツボシ（青森・静岡・広島・大分・福島・鹿児島）
ナナヨボシ（静岡）
ロクチョンボシ （千葉）
六地蔵 ロクジゾウ （三重）
スバイ・スワイドン （鹿児島・熊本）
羽子板星 （千葉・岐阜・奈良・京都・静岡・神奈川・兵庫・広島）
鈴生り星スズナリボシ（広島・静岡）
ムラガリボシ・アツマリボシ（静岡）
ゴジャゴジャボシ（静岡・三重）
ゴチャゴチャボシ（京都）
ゴチャゴッサマ（群馬）
ゴヤゴヤボシ（三重）
ジャンジャラボシ（伊豆利島）
スワリボシ・オスワリサン（静岡・愛知・岐阜・三重・奈良・佐渡）
スワリジゾウ（広島）
ツバリ・ツンバリ（福井）
一升星 イッショウボシ（長野）
五合星 ゴンゴボシ（長野）
ヒバリ（青森）
その他
モツラサマ、ロクヨウセイ、ロクタイボシ、 シマリ・シンマリ、ツバル…
…まだまだあるようですが、このへんで。